データバンク MP6 多段送り機能

データバンクMP6 には、複数の送り設定を記憶させることができます。この一部を連結設定することで、多段送り運転(プログラム運転、マルチレイヤ運転)が可能です。

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一段の送り回数は最大99回です。設定送り回数に達すると、次の段に移行します。最終段が完了すると初段に戻って繰り返します。

下のタイムチャートは、材料送り6回につき1回、長い送りで運転している場合のものです。段番号1には送り回数5回を設定し、段番号2は送り回数1回とし、異なる送り長さを設定して、ふたつの段を連結します。

MP6_MultiLayers.png

送り回数と送り長さ以外の項目については、初段にのみ設定が可能です(2段目以降の材料加速度も自動計算されますが、初段に設定されたプレス回転数と送り角度が適用されます)。

全段の送りが完了したタイミングで、MP6は出力信号を発生させます。プレス機を停止させたり、次工程の機械の運転をスタートさせるのに利用することができます。入出力ケーブルはオプションとなりますので、MP6の発注時にご用命下さい。

外部入力による段進行

外部入力によって段進行のタイミングを決定することができます。送り回数の項目が「HL」の表示になるように設定すると、外部信号を検出するまで、次の段へ進行しません。

下のタイムチャートは、段番号1を「HL」設定にして運転している場合です。外部信号を検出後は送り回数表示が「Ad」となり、次の送り完了が発生すると、送り回数が5回に設定された段番号2に移行しています。

MP6_MultiLayers_Input_and_Hold_Function.png

この機能を利用するためには2017年2月以降に出荷したMP6および制御器の両方が必要です。また、入出力ケーブルはオプションとなりますので、MP6の発注時にご用命下さい。


応用例として、下の動画は、材料を溶接で連結した場合に、その部分の打ち抜きを回避するものです。材料にマークを付けておき、金型の上流に配置したセンサによって、マークを読み取ってMP6へ信号を入力します。センサから金型までマークが移動する間は、外部入力待ちと同じ送り長さの段を追加し、送り回数を数値設定しておきます。

映像部分をクリックすると再生が始まります。再生時は音が出ますので、音量にご注意下さい。